荀子 上下:明治書院 新釈漢文大系 コレクション 5・6

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商品:荀子 上下 新釈漢文大系 5・6著者:藤井 専英出版社: 明治書院定価:16,720 明治書院新釈漢文大系の荀子上下を出品します。戦国時代末期に出た荀子の弟子・孫弟子達が纏めた荀子の言行録です。戦国末期から漢代初期に隆昌を誇りました。李斯や韓非子が弟子であることはよく知られております。社会としての人間の振る舞いから思索しているもので、孟子と”対”になる考え方です。先導者・統治者として人を見た視点のものが多く語られているように思います。人間の自然な情の発露は理性で押さえることが難しい故に、その行き過ぎを抑制するため礼が重視されます。これを対人関係や社会に敷衍したものが礼制で、発展的な妥協・中庸を強く意識した考えです。通常人は、その利点が弱点になるもので、自己主張の強い中国であるからこそ儒教・老荘の思索が重要であるように荀子は非常に情に篤い人であったのかもしれません。法という字は(タイ:羊に似た獣)を川に追い込んむ(去)という象形文字が起源と言われ、川に追い込んで神託を受けさせる・放縦にさせないという意味であるようです。統治の面から韓非子などの「法」という概念に発展していきます。又、法をノリ(規範の意)とも読み、西洋の法の概念とは全く真逆です。本来士大夫層以上(士大夫とは宋代以降の概念ですが)は礼で、士大夫層より下層を法で律するものでありましたが、それが始皇帝以降に天子以下を一律法でという風に変わり、中央集権体制へと移行します。礼という概念は、相互の一定のコンセンサスが必要でreciprocalな性格を持ち、差別・階層意識が強くなる。従って、これを乗り越える根っこを必要とする。これが仁義礼知と併説される所以であり、李斯が過った点です。仁は義であり礼であり知である。又、その逆もしかり。”礼儀がなってない”などは自分の狭量をさらけ出すだけで言わぬ方がよい。そもそも礼儀の誤用です。礼儀はより年長者・上位者のためにある。これがなければ、有用な意見や具申をして貰えないではありませんか?若い人・下位者は礼儀に出入りがあってもよい。しかし年長者・上位者・上位を目指す者は出入れがあっては駄目です。

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